熱帯びるストリートダンス

ストリートダンス熱が高まっている。その一つ、ブレイクダンスは、26日に開幕2年前となる2024年パリ五輪の新種目に採用。国内プロリーグが一昨年に発足し、街のレッスンスタジオも盛況だ。自由で型にはまらないダンスが、生まれ育った〝路上〟を飛び出してスポットライトを浴びている。

ブレイクダンスのプロとして活躍する小手川結翔(ゆいか)さん(19)。6歳からダンスを始め、小学3年生でブレイクダンスに魅了された。令和2年、全日本のユース部門で優勝。パリ五輪の強化指定選手だ。夢舞台まであと2年。「ブレイクダンスを野球やサッカーみたいにメジャーなスポーツにしたい。もちろん目指すのは金メダル」と意気込む。

ブレイクダンス特有の重力を感じさせない動きは、子供たちにも人気。東京都江戸川区のストリートダンス教室「SRN GOLD RUSH」では、軽快な音楽に合わせて、小さな体をリズミカルに動かしていた。オーナーの滝沢由香さん(53)は「毎年2~3割、生徒が増えています。SNSの影響もあり、ダンス人気は高まっています」と目を細めた。

国内のプロダンスチームがストリートダンスで競い合う「D.LEAGUE」は2シーズン目を終えた。6月に都内で開かれたチャンピオンシップで「コーセーエイトロックス」が全11チームの年間王者に。メンバーのISSEI選手は「みんなとダンスやれてよかった。ダンス最高!」と喜びを爆発させた。

「表現運動」をカリキュラムに組み込む釜石小学校(岩手県釜石市)は、教諭の経験不足を補うためにストリートダンスのプロを臨時講師として招いた。授業では、スマートフォンやタブレットを活用。児童同士で撮影し、アドバイスし合った。体育の桝沢弥生教諭(44)は「体で表現する楽しさを教えられれば」と話した。

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